平成28年度福岡県立高校入試の数学追加問題の大問1を解説します
【問題1】下の図で、放物線①、放物線②の式は、それぞれ $\displaystyle y = \frac{\lower1ex 1}{\;\raise1ex 2\;}x^{2}$ 、$\displaystyle y = \frac{\lower1ex 1}{\;\raise1ex 4\;}x^{2}$ である。1から6までの目が出るさいころを3回投げる。
1回めに出た目の数を$a$、2回めに出た目の数を$b$、3回めに出た目の数を$c$とし、放物線①上に$x$座標が$a$である点Aと$x$座標が$-b$である点Bをとり、放物線②上に$x$座標が$c$である点Cをとる。
次の(1)、(2)は最も簡単な数で、(3)は指示にしたがって答えよ。
ただし、根号を使う場合は $\displaystyle\raise1ex \sqrt{\hspace{ 10px }}$ の中を最も小さい整数にすること。
(1)3点A、B、Cの$x$座標と$y$座標が、すべて整数になる確率を求めよ。
ただし、さいころはどの目が出ることも同様に確からしいものとする。
【前提条件】
- 「すべて整数になる」の意味が理解でている。
- 条件に合う事柄の場合の数を求めることができる。
- 確率を求めることができる。
<手順>
- 「すべて整数になる」の意味を理解する。
- 条件に合う事柄の場合の数を求める。
- 確率を求める。
1.「すべて整数になる」の意味を理解する。
「すべて整数になる」という意味は、画像1にあるように $\rm{点A_1〜点C_3}$ を示しています。放物線①、②の比例定数が $\displaystyle\frac{\lower1ex 1}{\;\raise1ex 2\;}$、$\displaystyle\frac{\lower1ex 1}{\;\raise1ex 4\;}$なので、$x$座標は偶数(さいころの目の数なので、0は含みません。)であることがわかります。
「すべて整数になる」のは、$x$座標が偶数であるとき。
2.条件に合う事柄の場合の数を求める。
画像2にあるように、$x$座標が偶数である場合の数は、2、4、6(さいころなので、1から6まで)あるので、1回目、2回目、3回目より、9通り×3=27通り、または、3×3×3=27通り です。
条件に合う事柄の場合の数は、27通り
3.確率を求める。
\[\rm{確率P} = \frac{条件に合う事柄の場合の数\rm{(a)}}{すべての場合の数\rm{(N)}}\]
すべての場合の数(N)=6 × 6 × 6 = 216
条件に合う事柄の場合の数(a)は、「2」より、27通り。
\[\rm{ P } = \frac{27}{216} = \frac{1}{\;8\;}\cdots(解)\]